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青池憲司コラム眼の記憶10

第4回 ちょっとそこまで
2011.3.1

 遠くへ行きたいと思っても、ことしは、1.17以降、企画の調べとインタヴューと学習会と集会と運動会が、そしてそれらに必然的にくっついている呑み会など、「会」が、「と」の字つづきに繋がって、首都圏からうごけないでいます。そんなときは近隣を経巡るのがいいですね。足早にすぎていく2月の、逃げ去る時間の日脚を追って、わが脚をのばしてみました。在所のまわりのことは、もしかしたら、野田北部・鷹取地区(神戸市長田区)や大久保・百人町地域(東京都新宿区)ほどにも知らないかもしれません。日頃、まち(コミュニティ)についてあれこれいっているものとしては若干ヤバイ。

● SCENE1 行徳at2:45pm

 住処のヴェランダから見た送電線(塔)です。写真下の建物の右方に老人いこいの家があります。いざというときの避難場所と勝手に決めています。鉄塔は第2回コラムでも登場しました。わが地域にはこんなモノが順列配置されています。そこで、このモノの線と塔をたどって歩いてきました。気温11℃、花粉はまだ飛んでいません。

● SCENE2 南行徳at3:00pm<

 住処をでると、蒼穹に白銀塔が発光していました。

 歩きはじめの鉄塔の場所はこんな小径です。100メートルほどの散歩道ですが、わたしはときどき、散歩者がいないとき何本か走ります。きょうは、ここを起点にNorth by Northwest北北西へ向います。

● SCENE3 欠真間at3:15pm

 しばらく行くとこんな風景が見られます。両側の住宅、電信柱、道路をわたる電線、突き当りにそびえ建つ2本の鉄塔。レンズを交換して詰まったサイズの画柄で見るとまちのかたちは変貌しました。

 鉄塔の基部を囲うフェンスにこんな看板がくくりつけてありました。わたしはうっかり、BARポエムと読んでしまいました。ネーミングと古リた看板にこのまちの日常を感じます。あたりを見まわすと、右手10メートルほど向うに、三色ねじり棒が。

 これです。ところが、サインポールはあれど、BARBERポエムの本体が見当らない。はて面妖な? いないいないBARBERでこの塀の内側にあるのかと覗いてみたのですが更地がひろがるばかり。うろうろ辺りを探索してもいっかな見つかりませんでした。訊くべき人影もなし。面妖な!

● SCENE4 湊新田at4:05pm

 これは江戸川清掃工場(東京都江戸川区)のゴミ焼却炉の煙突。近くに見えるが、東京都と千葉県を分ける旧江戸川の対岸にあります。高さ150メートル、頂の部分にユリカモメ(都民の鳥)が描かれているそうです。

● SCENE5 南行徳at5:35pm

 約90分のぶらぶらののち、図書館で雑誌を読んだり、本を借りたりして家路につくころには日が暮れていました。結局は、家にかえるのです。

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