第23回
ごくかんたんな報告(3) |
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2008.12.27 |
神戸市長田区野田北部の散髪屋さん、林博司さん澄子さんご夫婦のことは、すでにこのコラムでも何回も書いてきました。阪神大震災で娘の由利さん(当時15歳)を亡くされ、家も全焼しましたが、博司さん(ふだんは親しくひろっちゃんと呼んでいます)は、自分の家庭の再建はいうまでもなく、「野田北部まちづくり協議会」の一員として地域の復興に力を尽くしてきました(その様子は、記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』全14部に詳しい)。いまも、「野田北ふるさとネット」の事務局長として、コミュニティ活動に精をだしています。わたしは、震災後に野田北部で撮影をはじめてから、散髪はほとんど、髪切りはひろっちゃん、顔剃りはすみちゃん、の手になっています。いまだにそれがつづいています。
朝日新聞朝刊に「縁」という読物シリーズがあって、今月21日(日曜日)に掲載された縁物語には、林さん夫妻と亡くなった娘さんが登場していました。見出しは「ゆり15歳 震災死 娘は会津の酒になった」で、会津若松市の女性杜氏の林ゆりさんとの交流物語です。
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