Homeコラム > 眼の記憶08-17
眼の記憶08

第17回 〔直前案内〕鷹取から
2008.10.13

 鷹取の友人からE-mailがきました。それは、大地震にあった神戸と巨大台風に襲われたニューオリンズが、大災害の被害と復興体験を共有し、それを次世代につたえるための文化交流をするから参加と協力を、というものでした。被災地どうしを結ぶ重要なインター・コミュニティ活動だと考えますので、わたしからもご案内させていただきます。そして、文化交流の催しがジャズだというのも、ほぼ半世紀、ジャズを聴いて生きてきたわたしとしては気持ちが躍ります。以下、<神戸とニューオリンズのジャズ交流実行委員会>からの呼びかけ文の抜粋とイベントの概要です。

 「復興途上にあるニューオリンズ市と神戸市は、ともに未曾有の自然災害に襲われ、そこからの復興を体験した都市です。ともに港町であり、異文化が交流する中で、多くの独自の文化資産を有するまちです。そしてどちらもが、ジャズ発祥のまちという共通点があります。すでにこの二つの市では、さまざまな交流が生まれてきていますが、ジャズをはじめとする両市の固有の文化資産に着目した交流はまだ実現していません。先進国の近代都市であり、特筆すべき災害からの復興に立ち向かう二つの都市が、ジャズなどの両市固有の文化資産の交流を通して復興に関する経験・問題・教訓を交流させることの意義は大きいものがあると考えます。復興は、単にインフラや建物が元に戻るというだけでは成し遂げられるものではありません。人々が愛する文化や心の復興があって、初めてなし遂げられるものであることを確信しています。」(「呼びかけ」文より)

 

イベントの概要




◯ Kobe Next Jazz Competition
(ネクストジャズコンペティション)

【日時】2008年10月18日(土)16時〜
【場所】舞子ビラ神戸・あじさいホール(JR舞子駅下車)
入場無料
このコンペティションは若手のジャズミュージシャンの登竜門と位置づけられていますニューオリンズ・ジャズがふんだんに聴けます。神戸市西部の舞子ビラは、阪神・淡路大震災の震源(Epi Center)を目の前に見る場所にあります。



◯ 鷹取地区で住民との復興経験交流および食文化交流

【日時】10月19日(日)12時〜
【場所】カトリックたかとり教会中庭(JR鷹取駅下車)
【参加費】無料(飲食費は実費)
【お問い合わせ】FMわぃわぃ(078-737-3196)
会場では、復興におけるコミュニティの役割などについて住民の方々と語り合う場を設けます。また、若手プレイヤーや学生たちとの『ジャズセッション』も行います。このイベントの実況は、地域のFM局「エフエムわぃわぃ」でも生放送されます。さらに、ケージャン料理やベトナム料理、ペルー料理、韓国料理、当地の自慢「そばめし」や、災害時の食料支援の定番「炊き出し」など「食」の交流を行います。



◯ 六甲道地区で復興まちづくりに関するパネルディスカッション

【日時】2008年10月21日(火)13時〜
【場所】六甲道「風の家」および甲陽音楽学院ホール(JR六甲道駅下車)
【参加費】無料
【お問い合わせ】「風の家」:灘区六甲町2丁目六甲道北公園内(078-805-3905)
阪神大震災で大きな被害を受けた東の地区の一つが六甲道です。ここのコミュニティの拠点の「風の家」で、ニューオリンズ市から来ていただいた方々全員とまちづくりのリーダー、学識経験者、行政関係者による『復興まちづくりに関するパネルディスカッション』を行い、復興の経験や教訓を語り合います。18時から、近くの甲陽音楽学院の音楽ホールで、演奏などの交流をします。



 被災と復興体験の共有、そして次世代への継承。国内外を問わず、その実践がねばりづよくつづいています。わたしも敬意と共感をもって同行させていただきます。

(c)2003-2020 The Group of Recording Noda Northern District. All Rights Reserved.
inserted by FC2 system